NTTは人工知能(AI)の学習速度を速くする専用ハードウエアを開発した。画像処理半導体(GPU)を搭載した複数のサーバーでデータを分担して処理する際、サーバー間の通信のために生じる計算の待ち時間を84%減らし、大量のデータを早く学べるようにした。自動運転やゲノム解析、気象予測といった膨大なデータの学習が必要な分野の基盤技術になるという。
AIがデータを素早く学ぶには、利用するGPUの処理能力を高めるだけでなく、GPUを載せたサーバー同士の通信速度を上げて学習結果を素早く共有する必要がある。NTTはデータの集約と共有を同時に処理できる専用ハードを開発。CPU(中央演算処理装置)などを介さなくても、データを直接共有できるようにした。
AIの学習に使うGPUの数が増えるほど、通信時間も長くなりやすい。新技術は膨大なデータを学習させる場合に効果を発揮しやすいという。
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO46242290Y9A610C1000000/