
https://mainichi.jp/maisho/articles/20200303/kei/00s/00s/013000c
尿や便は体の中で大切な働きをしているのに、体の外に出ると汚いのはなぜ
Q 尿にょうや便べんは体からだの中なかで大切たいせつな働はたらきをしているのに、体からだの外そとに出でると汚きたないのはなぜ
「いらないもの」外そとで菌きんが増ふえ
A NPO法人ほうじん日本にほんトイレ研究所けんきゅうじょの代表理事だいひょうりじ、加藤かとう篤あつしさんに教おしえてもらいました。加藤かとうさんは「みんなが安心あんしんしてトイレでおしっこやうんちができる社会しゃかいにしよう」と活動かつどうしています。「うんちはすごい」という本ほんも書かいています
加藤かとうさんは「便べんや尿にょうは、汚きたないものというより、体からだにいらないものなんです」と言いいます。どちらもトイレで出だしますが、二ふたつは大おおきく違ちがうといいます。
まず、便べんですが「体からだの外そとで作つくられます」。えっ、おなかにたまって、お尻しりから出でるのに外そとなの?
それはこういうことだそうです。体からだを食たべ物ものが通とおっていく道みちは、口くちからのど、胃い、小腸しょうちょう、大腸だいちょう、直腸ちょくちょう、お尻しりの穴あなまで、一本いっぽんの筒つつが通とおっているような作つくりです。実際じっさいにはくねくねしているこの筒つつは全部ぜんぶ、体からだの外そとなんです。
人ひとの体からだは、口くちから入いれた食たべ物ものをまず歯はでかんで細こまかくし、胃いでドロドロに溶とかします。そのなかから使つかうものだけを小腸しょうちょうと大腸だいちょうで体からだの内側うちがわに取とり込こみます。いらないものは取とり込こまずに固かためておきます。それが便べんです。
食たべ物ものには、病気びょうきのもとになるウイルスや細菌さいきんがくっついていることもあります。これも「いらないもの」です。体からだの内側うちがわに取とり込こまないように、小腸しょうちょうや大腸だいちょうにすんでいる細菌さいきんが防ふせいでいます。
便べんの8割わりが水みずです。水みずっぽいげりは、体からだに取とり込こんではいけないものを、固かためないまま急いそいで出だそうとしているのです。
一方いっぽう、尿にょうは体からだの中なかで作つくられます。血液けつえきの中なかのいらないものを腎臓じんぞうでこしとります。それが尿にょうです。水みずに尿素にょうそなどが溶とけています。尿素にょうそはたんぱく質しつが体からだの中なかで形かたちを変かえていく時ときにできるものです。
健康けんこうな人ひとなら、尿にょうに菌きんはいません。でも、尿にょうが体からだの外そとに出でると、あちこちにいる菌きんが尿にょうを栄養えいようにして増ふえるのです。
「出だしたい」合図あいずしっかりキャッチ
加藤かとうさんは「便べんや尿にょうは体からだにいらないものですから、出だしたいという体からだの合図あいずをキャッチしたら、がまんせずに出だしてあげてください。すっきり出だせているかどうか、自分じぶんの感覚かんかくを大事だいじにしましょう」と話はなしています。
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