
先月、内閣府は「中国に対する親近感」の調査結果を発表した。
去年は少し改善したものの「親しみを感じない」=84.7%。一方で中国に対して「重要だと思う」=70.2%という結果に。
グラフを見ると2003年ごろは「親しみを感じる」が5割程度だったものがなぜここまで下がったのか?
千葉大学客員教授で中国の政治・社会・文化などの取材を行う高口康太氏は「これは天安門事件が影響したとか、歴史教科書問題、靖国参拝問題とか、2000年代中盤の問題が影響したとよく言われるが、個人的に注目しているのは親近感が逆転したのが2010年前後であることだ。
これは日中のGDP逆転の時期とぴったり一致しており、今まで日本人は中国に対してちょっと自分たちが上という、経済は上とか、あるいはGDPで負けても技術は上だと思っていたのが、どんどんと差をつけられていく中でイライラしていく、思いが募るっていうのは数字に表れているのでは」と分析した。
近年も親近感が下降傾向にあるのは、米中関係や台湾問題など「海の向こうの大国の存在感」があるのだろうか?
高口氏は「それは非常に大きい部分もある。そして“中国の態度”も大きいとは思う。中国は“大国外交”を推進しており、“話すに至る相手”はアメリカ・ロシアのような大国であって『日本は結局アメリカの言うこと聞くんでしょ? あんまり日本と真面目に外交してもしょうがない』という、袖にする態度だ。そうすると、好きになる気にはなれないという日本人の気持ちもわかるところはある」と説明した。
https://news.yahoo.co.jp/articles/ae1ac56ab286d46b72a82b4bd21a72385fea233e