慰安婦って、山口敬之が自分で取材すらしてなかったのにあたかも自分がしたかのようなウソついてた、アメリカ軍に抗議されガセ認定された誤訳捏造慰安婦記事のコト?w
山口敬之「韓国軍慰安所報道」はやはり捏造だった! 文春vs新潮のバトルで浮かび上がった新たな疑惑
極右雑誌やネトウヨ番組で活動を再開した“官邸御用ジャーナリスト”の山口敬之氏だが、いまだ伊藤詩織さんへのレイプ問題に関する記者会見を開く様子はない。
このまま逃げ切ろうという腹づもりだろうが、他方、山口氏にはもうひとつ重大な疑惑が浮上している。それは、ジャーナリストにとって御法度である“スクープ記事の捏造”だ。
問題となっているのは、2015年3月26日発売の「週刊文春」に寄稿した「韓国軍にベトナム人慰安婦がいた!」とする記事。
山口氏自身が地道な調査で発掘したアメリカの公文書と、インタビュー等の裏付け取材をもとに、ベトナム戦争当時のサイゴンに〈韓国軍による韓国軍専用の慰安所〉が存在したと結論づける5ページ半の記事である。
続く1ページ半は文春記者による裏取りの現地取材レポだ。
当時、TBS記者だった山口氏は、この記事を文春に寄せたことが局内で問題視され、赴任先のワシントンから東京のTBS本社に召喚されたといわれる。
そのために帰国したタイミングで、記憶をなくすほど「泥酔」した詩織さんをホテルへ連れ込み、避妊具もなしにまたがった。
その意味で疑惑の山口記事は、詩織さんが著したところの『Black Box』(文藝春秋)の端緒でもあるわけだが、
一方で「週刊文春」で描かれた“知られざる歴史”は、同誌発売直後から産経新聞や「正論」などで盛大に引用されはじめ、右派による韓国への反転攻勢の大きな武器となり、同時に山口氏の勲章となった。
その後のフリージャーナリストとしての“活躍”については言うまでもないだろう。
ところが、この“大発見”は看過できない数多の捏造にまみれていた──。そう追及したのが「週刊新潮」10月26日号の特集記事である。
■山口が文春で“スクープ”した「韓国軍慰安所」は捏造だった
では、新潮が指摘する“スクープの捏造”とはどういったものか。まずは文春の山口記事をおさらいしておこう。
「歴史的スクープ 韓国軍にベトナム人慰安婦がいた! 米機密公文書が暴く朴槿恵の“急所”」
そう題された記事のあらすじはこうだ。山口氏はまず、〈きっかけは、アメリカに赴任する直前の二〇一三年初夏、ある外交関係者から聞いた言葉だった〉と記す。
記事によれば、「慰安婦問題が朴大統領の反日姿勢を証明するツールとなった以上、彼女から自分がこの問題を解決するという選択肢はなくなった」と語りかけるこの「外交関係者」なる人物は、さらに山口氏へこう示唆したのだという。
「実は、ベトナム戦争当時、韓国軍が南ベトナム各地で慰安所を経営していたという未確認の情報がある。
これをアメリカ政府の資料等によって裏付ける事ができれば、慰安婦問題において韓国に『加害者』の側面が加わる事になる」
山口氏は、〈この人物に背中を押され、ワシントン赴任早々の一三年九月から、私の全米各地に眠る公文書を探す取材が始まった〉と記す。
そして、2014年7月、〈誰もいない支局の小部屋で、いつものように犯罪記録の公文書を一枚一枚剥ぐように読み込んでいると、一通の書簡に行き当たった〉という。
まるで「世紀のスクープは地道な資料調査から始まる」と言わんばかりの筆致だが、これこそが山口記事の根幹をなす米公文書だった。
この公文書はサイゴンにあるアメリカ軍司令部から韓国軍司令部に送られた書簡で、宛先は「ベトナム駐留韓国軍最高司令官」だったという。
書簡には日付がないが、山口氏は1969年1月から4月に書かれたものと推定したうえで、そこにあった「トルコ風呂」に関する記述に着目し、こう述べた。
〈この「トルコ風呂」について書簡は、「売春行為が行われていて、ベトナム人女性が働かされている」と説明している。
そして、主題である通貨不正事件の捜査のために、米軍とベトナム通関当局が共同で家宅捜索を行なって、その結果を、次のように記していた。
「この施設は、韓国軍による、韓国兵専用の慰安所(Welfare Center)である」(The Turkish Bath was a Republic of Korea Army Welfare Center for the sole benefit of Korean Troops.)
驚いてなんども読み返したが、米軍司令部がこの施設を「韓国軍の韓国兵のための慰安所」であると捜査に基づいて断定している。〉
山口氏は裏付け取材に走り、退役軍人や研究者にインタビューをするなどしたうえで、このように論じた。
〈「軍の規律維持」と「性病防止」のために、韓国政府と韓国軍が組織的に慰安所を設置、運営したのであれば、そこには明白な国家の意思が存在することになる。
そしてその構図は、韓国政府が繰り返し厳しく批判する日本軍の慰安所と全く同じだ。〉
〈朝鮮戦争休戦後、わずか十余年でベトナム戦争に参戦した韓国軍が、ベトナムでも慰安所を運営するのはごく自然な成り行きだっただろう。〉
〈ベトナムに韓国軍の慰安所が存在したことがアメリカの公文書によって明らかになった今、朴槿恵大統領は自ら発した言葉に応える義務を負った。〉(山口記事より)
ようするに、慰安婦問題で日本を非難する韓国もまた、ベトナムで慰安所をつくり、女性を蹂躙していた。
これで「慰安婦問題において韓国に『加害者』の側面が加わる事になる」──。それが記事の主張するところだった。
■新潮が公文書の記述捏造、取材内容改ざん、手柄の強奪を暴露
ところが、新潮はこうした山口氏の記述について、「「安倍」総理を援護したくて虚報発信‼︎ 週刊文春「韓国軍に慰安婦」記事は山口記者の捏造か」というタイトルの記事を掲載。
山口氏の取材対象や協力者の証言をまじえながら、記事に数々の嘘や捏造、歪曲があることを指摘したのである。
まず、新潮によれば、山口氏は調査報道をまるで自分だけの手柄かのように記しているが、実際は、山口氏のリサーチャーを務めたというグリーン誠子氏がひとりで調べたもので、14年の夏に例の公文書にたどり着いたのも彼女だったという。
新潮には、そのグリーン誠子氏のこんな証言が掲載されていた。
「調査は私ひとりが担当しました。
その歩みの中にすっぽりとご自身の姿を置き換えており、記事はひどいと思いました。
文春が出た後に山口さんにお会いしましたけれど、“自分だけがやったように書きすぎた”と仰っていました」
つまり、山口記事の〈私の全米各地に眠る公文書を探す取材〉とか〈犯罪記録の公文書を一枚一枚剥ぐように読み込んでいると、一通の書簡に行き当たった〉などという記述は、まるっきりの創作だったというわけである。
これだけでもノンフィクションとしては致命的と言えるが、新潮が指摘したのはこれだけではない。
山口記事の核心、米公文書に「韓国軍による、韓国兵専用の慰安所」と記されていたとする部分も、実は完全な捏造であると断じたのだ。
新潮によれば、確かに山口の言う公文書は存在するが、これは韓国軍の軍品横流し及び不正通貨事件でサイゴンの売春施設(「トルコ風呂」と記述されている)を捜査した米当局が韓国軍ベトナム指揮官にあてた調査報告書。
そこには「慰安所」(Military Brothels)や「慰安婦」(Comfort Women/Military Prostitutes)という言葉は一切出て来ないのだという。
あるのはWelfare Center、「福利センター」という言葉であり、山口記事はそれを無理やり「慰安所」と訳しているにすぎない。
しかも、「韓国軍の韓国兵のための慰安所(実際の訳は「福利センター」)」という記述も、公文書がそう断じたわけではなかった。
実はこの箇所は、捜査を受けた「トルコ風呂」の経営者の供述の引用で、公文書の調査報告では続けて、米軍による調査の進展とともに明らかになった事実として〈トルコ風呂は韓国駐屯軍のみの便益のために営業していたわけではない。
ベトナム国籍を有するものは除くが、一般大衆にもサービスを提供する開かれた施設であると思われる〉と供述を否定する内容を記していたのだ。
ようするに、山口氏は民間業者が追及逃れで語り、当局が否定した供述内容を引用して、〈米軍司令部がこの施設を「韓国軍の韓国兵のための慰安所」であると捜査に基づいて断定している〉と書いていたわけだ。
これはどう考えても、捏造というしかないだろう。